運動不足で体が固まらないように、また運動前後のウォームアップやクールダウン、とさまざまな目的でストレッチを生活の中に取り入れている方は多いと思います。
そんな方々の中で「続けてきた割にあまり体柔らかくなってないな、」と感じている方は、どうぞ以下の4項目を実践してみてください。
- 他の関節を動かさない
- 息をゆっくり吐き切る
- 伸びている筋肉をイメージする
- 伸ばした状態を15秒ほどキープする
これら4つの意識・動作をストレッチに取り入れると、結果は変わってきます。
ストレッチする関節以外の関節を動かさない
例えば開脚ストレッチ。脚を伸ばして座り、両脚を開いて上半身を前に倒していく動作です(図.1)。
効果的に股関節周辺をストレッチできるのは、図.1のように、股関節の動きだけで上半身を前に倒していく方法です。
よくある例が、上半身を前に倒そうと意識するあまり、股関節ストレッチの動作に加えて、背骨も丸まるように動いてしまっているものです(図.2)。
股関節が柔らかくなって頭が床に近づいたと思っても、背骨の動きを差し引くとまだまだ図.1のようには柔らかくなっていません。
ストレッチしたい関節や筋肉以外はストレッチ開始の時の姿勢を変えないように気を付けてみましょう。
息をゆっくり吐き切る
開脚ストレッチで説明すると、上半身が起きた状態のスタート時の姿勢で息を吸い、次にゆっくり息を吐きながら、吐息のペースに合わせて上半身を前に倒していきます(図.3)。
息を吐くにつれて体の力も抜けていくことを感じられれば、上半身の重みだけで股関節ストレッチのための力が得られます。
わざとお腹を凹ますまで吐ききってみてください。
息が苦しくなったら少しだけストレッチの姿勢を戻して息を吸います。
図.4のように少し上半身を起こして息を吸います。
ゆっくりと息を吐いて体の力が抜けていくのを感じながら、関節を曲げ、筋肉を伸ばしていきます。
伸びている筋肉をイメージする
今回の開脚ストレッチの例でいえば、一番強く伸ばされている筋肉は内もものはずです。
ゆっくり伸ばしている内ものの筋肉が水飴と同じようにジワーっと伸びているさまをイメージしてください(図.5)。
ゆっくり吐く息に合わせて限界の少し先まで筋肉が伸びていきます。
伸ばした状態を15秒ほどキープする
限界、またはその少し先までストレッチして2〜3秒後に元の姿勢に戻っていては筋肉はまだ伸びきっていません。
筋肉は数秒引っ張っただけでは柔らかく伸びません。
筋肉はジワーっと伸びるので、限界の姿勢を10〜15秒キープしましょう。
その間の呼吸はスーッと息を吐き続けているのが好ましいです。息が続かない場合は少し姿勢を戻して息を吸って、また吐きながら続けましょう。
まとめ
曲げ伸ばしの時に息を吐き、元の姿勢に戻る時に息を吸う呼吸法は中でも実行やすいものだと思います。
硬くなった筋肉をストレッチすると初めは痛いですが、その筋肉が水飴のようにジワーっと伸びるイメージを持ってください。日毎に変化していることが感じられます。
全項目同時でなくても一つ一つ意識できると、筋肉と関節を柔らかくするストレッチの効果はグンと上がります。