お尻の筋肉、臀筋は股関節を中心に脚を後ろに蹴る、または横に開く時に働きます。
- 大臀筋
- 中臀筋
- 小臀筋
大臀筋が働くと脚を後方に蹴り、中臀筋と小臀筋が働くと脚を横に開きます。
解説していきましょう。
お尻の筋肉はどんな働きをするのか?
脚を後ろに蹴る大臀筋
大臀筋はお尻の最も浅いところにあって、お尻の膨らみを作っている筋肉です。
大臀筋は骨盤の後面上端から大腿骨(太ももの骨)後面の間に付いている筋肉です。これが働いて収縮すると、大腿骨が後ろに持ち上がり脚を後ろに蹴り上げる動作になります。
脚を横に開く中臀筋と小臀筋
中臀筋と小臀筋は大臀筋よりも深く、骨により近い位置にあります。
中臀筋と小臀筋は骨盤の後面から始まって大腿骨の外側側面に付く筋肉です。
この二つの筋肉が働いて収縮すると、大腿骨が体の外側に引き上げられて脚を横に開く動作になります。
お尻の筋肉はどんなときに働くのか?
説明してきたお尻の筋肉3種類はすべて、歩くときに働いています。
大臀筋
図.5は連続して歩いている動作の中の一場面です。
右足のかかとが着地し、左足はつま先で地面を蹴る。
両脚で立っている。左脚は地面から離れて、上半身後方から前方に移動する。
左足が地面を蹴ったとほぼ同時に右大臀筋が働いて、上半身が前に進みます。
中臀筋・小臀筋
歩いている時、その大半の時間は左右どちらかの片脚立ちになっています。
図6右の人は、右脚で片脚立ちになっている時でも上半身が左にぶれることはありません。
左脚が地面から離れている間、右の中臀筋・小臀筋が働いて左に傾きそうな上半身を右方向へ引っ張ります。
中臀筋・小臀筋の力の弱い図.6左の人は、左脚が浮いている間、左脚の重みで左の骨盤と上半身が左に少し下がってしまいます。
ある種の疾患で中臀筋と小臀筋が麻痺したようになった場合、左右交互に骨盤が下がりお尻を振って歩いているように見えることがあります。
お尻の筋肉は常に働いている
お尻の筋肉は、歩いているあいだ中ずっと 、上半身がぶれないように、かつ効率よく前に進むために、左右交互に働いています。
ヒトの直立二足歩行に大事な筋肉です。