ランニング初心者(愛好家さんも)が知っておきたい膝の痛みの原因

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目次

ランナー膝の基本知識と症状

ランナー膝とは何か

初心者ランナーさん、またはブランクの後にランニングを再開したランナーさんにみられる膝関節の外側の痛みです。

痛みが片膝だけの場合、両膝ともの場合、どちらも起こります。また年齢や性別に関わらず発生します。

ランナー膝が発生する状況の例
図.1 ランナー膝の発症

主な症状

軽症時

走り始めてしばらくの後、膝関節の外側が痛んできます。走り終わってしばらく経つと痛みはなくなる。

中程度

日常生活でも階段の上り下りなど、少し膝に負荷がかかると痛みが出る。

重症時

日常生活の歩行でも痛むようになります。

痛みの原因とメカニズム

ランナー膝はより正確に言うと、腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん、図.2)というものです。太ももの外側にある縦に長い靭帯のうち膝関節の外側に位置する部分が膝関節と擦れて炎症を起こした状態です。

ランナー膝を起こす原因の腸脛靭帯
図.2 腸脛靭帯模式図

膝関節を守る筋肉と靭帯、その役割

膝関節を取り囲む筋肉:

  • 大腿四頭筋(太もも前)
  • ハムストリングス(太もも後ろ)
  • 内転筋群(太もも内側)
  • 大腿筋膜張筋(腸脛靭帯)(太もも外側)

また関節を補強し繋ぐ靭帯:

  1. 外側側副靭帯
  2. 内側側副靭帯
  3. 前十字靭帯・後十字靭帯

これだけたくさんの筋肉と靭帯で膝関節が守られている理由は、

階段を降りる時、ましてや走る時、体重の数倍の重量が片膝ずつにのしかかります。それでも何十年という人生で膝関節が機能を失わないためです。

痛みの原因とメカニズム

先の腸脛靭帯と膝関節の周辺をもう少し細かく観察します。

ランニングでは体重以上の負荷が繰り返し膝関節にかかります。

太ももの筋力がこの負荷に耐えられなくなってくると、膝関節がランニングの着地の時に不安定になります。

そのため本来摩擦の起きない腸脛靭帯と太ももの骨が擦れて、炎症の発生につながります。

腸脛靭帯と大腿骨が擦れる場所
図.3 腸脛靭帯炎の発生場所

炎症が軽いうちは走るのをやめると痛みも治ります。炎症がひどくなるにつれて痛みは消えにくくなり、日常生活の歩行に支障が出てくる場合もあります。

運動習慣と膝痛の関係

運動習慣をつけ始めた頃は、筋肉量や筋力、心肺機能などが運動強度に追いついていない事もよくあります。

ランニングの場合は短い距離や駆け足程度のスピードから始めて、徐々に距離を延ばしてスピードを上げるのが良いです。

スクワットなど場所を問わない簡単な筋トレも取り入れるとさらにケガ防止になります。

けいちゅー

女性に限りませんが、例えばこんな筋トレ

膝が痛くなった時のセルフケア

ご自身でもできる応急的で簡単な処置です。

走るのをやめると痛みが治る、炎症を起こし始めた時期

ランニング時間中に痛みが発生すると、走り終わった後もしばらく痛みは残っていると思います。

そんな時は、痛みのある膝関節外側をアイシング(冷却)しましょう

氷嚢などでしばらく患部をアイシングすると痛みは治ります。

アイシングの後は冷湿布を貼るなどして安静にしましょう。

ランナー膝の痛みがあるうちは膝関節を冷やしましょう
図.4 氷嚢を使った膝関節のアイシング

痛みがある時に患部を温めるのは逆効果です。

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痛みが引いた後

痛みも治まって歩行などで問題がなければ、お風呂で温めるなどして日常生活で膝を冷やさないように心がけましょう。

最後に

ランナー膝は、服薬や絶対安静などしなくても、ランニングを控えて普段通りの生活に戻せば治る膝痛です。

階段の上り下りや自宅筋トレなどで太ももの筋肉強化を図りながら太ももや膝関節を慣らしていけば、膝関節痛が再発することなく走ることができるようになります。

ランナー膝が治った後は
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